【神奈川】逗子の県有地「はげ山」巡り集会　市長「意見のずれない」　住民の考え集約へ「光は見えた」

集会は、市民らが市長に意見を直接伝える制度を活用して開かれ、約九十人が会場を埋めた。市長は「市が取得する場合、小坪だけでなく市民全体の合意が必要」と指摘し、県への活用方法の回答期限である来年三月に向けて「みなさんの意見を聞きながら準備を進めたい」と語った。

主催者で、民間に売却するという県の方針に反対してきた「次世代に逗子の自然を引き継ぐ会」の須藤誠さん（７３）は、市が現地の活用検討を決めたことへの謝意を示した上で「私たちだけのはげ山ではないと自覚し、対応しなければいけないと思う」と話した。
その後は住民が「子供・子育て」「高齢者・健康」「生物多様性」「障がい者・支援」などテーマごとのグループに分かれ、はげ山の価値や利用方法について意見交換。「子供たちが五感を使って遊べる自然を残して」という要望や、「障がい者にとって心のリハビリができる」「不登校の子供たちが遊べる」と利点を挙げる声、「グリーンツーリズムの拠点に」などの提案が相次いだ。「手つかずの自然だけでも魅力。最低限の整備はするとしても、多様な視点で持続的に使うという先進事例をつくれるのでは」という意見の発表に拍手が起こった。

須藤さんは集会終了後、市長の発言について「大筋で方向性が同じと、心強い言葉をもらった」と安堵（あんど）感をにじませた。かつて県営住宅建設に反対した「小坪二丁目県有地の開発を考える会」の田上孝明さん（７９）は「光は見えてきた。市長と協力し、いい方向に持っていきたい」と語った。
はげ山は広さ約二万三千六百平方メートルで、県が一九八四年に県営住宅用地として購入。田上さんら住民の反対に遭って建設を断念した後、民間企業による高齢者施設の建設案が浮上したものの、地元の理解を得られず白紙になった。県は今年に入り、民間への売却方針を打ち出したが、現状維持を強く望む住民が再考を求める県知事宛ての要望書と署名約八千筆を提出した。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/270940

逗子の県有地「はげ山」巡り集会　市長「意見のずれない」　住民の考え集約へ「光は見えた」：東京新聞 TOKYO Web

神奈川県逗子市小坪の県有地（通称・はげ山）を巡り、保全を求める地元の住民グループが集会を開いた。現地の活用方法を検討すると県に伝えた桐...

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