【差別】使わないために覚えておくべきネットの侮蔑語たち

しかし、左翼から見て右翼の主張は、「戦争論」というマンガ本の著者、小林よしのりの考えをそのまま受け売りしていると捉えられていた。ここから、右翼は漫画オタクの「小林信者」という揶揄の表現が誕生した。さらに、流行の「戦争論」と人気アニメ「エヴァンゲリオン」が結びつき、「コヴァ」という蔑称も生まれた。

「まったく、コヴァはアニメばかり見ていないで歴史を勉強するべきだ」などとドヤ顔で語る左翼がたくさんいた。

しかしながら、これらの蔑称はいずれも右翼に大きな影響を与えることはなかった。前者は、ピザを食べている人に「ピザ食い」と指摘するかのような言葉の無意味さで、右翼には影響がなかった。後者の「コヴァ」はその意図が伝わらず、結局人々の興味を引くことなく廃れてしまった。

その後、左翼は新たな戦略を立てるために頭を絞った結果、インターネット上でしか活動の場を持たない右翼を指す「ネトウヨ」という表現を創作した。これは語感もよく瞬く間に広がった。長年一方的な蔑称に翻弄されてきた左翼たちは、ようやくこれで溜飲を下げたのである。