ロシア、半年で年間国防予算を12％上回る5兆5900億ルーブル消費　政府歳出全体の3割強　ウクライナ侵攻の戦費膨張が重くのしかかる

大変な見込み違いをやらかした結果だ
クリミアで上手くいき過ぎた

クリミアを失った時点でウクライナ海軍はほぼ壊滅してるんだけど、
穀物や鉱産品の輸出を黒海航路に依存しているウクライナとしては海上輸送路の安全確保が不可欠なわけ。
その為にキエフ政府が考えたのが、英米海軍に自国の港を使わせることでロシア海軍を牽制することだった。
で、2019年夏にオチャキフとベルジャンシクの二港を改良して大型艦艇が接舷できるようにするって話がまとまった。
両港はクリミアを東西から挟み込む位置にある。

これがロシアが開戦当初、オデッサないし沿ドニエストルまで沿岸を打通する
(所謂「陸橋形成」/ランドブリッジ・プラン)を企図しているとされた背景にある。
ウクライナを内陸国化させない限り、英米海軍が黒海・アゾフ海に基地を設けることを阻止できないからね。
つまりロシアが黒海の制海権とクリミアの安全が脅かされている、と感じていた可能性は実際かなり高い。

「近傍に有力な同盟を持てない大国は、不断の防衛線拡張を強いられ、やがて攻勢限界に直面して敗亡する」
これはWW2の大日本帝国敗戦の教訓だけど、現在のロシアにもぴったり当てはまる一般則だ。
プーチンはクリミアで満足できなかったのではなく、クリミアを防衛するために防衛線を拡張したのだと思う。