シャープ、営業赤字転落　液晶事業の改善策いまだ不透明

シャープが４日発表した令和５年４～６月期の連結決算は、本業のもうけを示す営業損益が７０億円の赤字（前年同期は６１億円の黒字）に転落し、最終利益は同７９・５％減の５５億円で減益となった。５年３月期に６年ぶりの最終赤字転落の原因となった液晶パネル事業の不振が続いており、ほかの事業の利益を食いつぶす形となっている。６年３月期は１００億円の最終黒字への転換を見込んでおり、その実現のためには液晶パネル事業の収益改善は不可欠。しかし、いまだ具体策は示されておらず、見通しは不透明なままだ。

５年４～６月期の売上高は前年同期比３・７％減の５４１２億円だった。

４日、オンラインで実施した決算説明会で沖津雅浩副社長は「第１四半期の業績は想定の範囲内。下期には液晶の需要も回復していく」との見方を示した。

５年４～６月期の液晶パネル事業の営業損益は１７３億円の赤字で、同社の業績を圧迫している。一方で３９１億円の赤字だった５年１～３月期からは、市況の回復で改善しており、下期はさらなる赤字の減少を見込む。

しかし、すでに液晶パネル事業の改善策として示されている工場の空きスペース活用や新規カテゴリーの製品投入などについては「現在検討中で、できるだけ早く決定したい」としており、いまだ具体的なめどが立たないままとなっている。

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シャープ、営業赤字転落　液晶事業の改善策いまだ不透明

シャープが４日発表した令和５年４～６月期の連結決算は、本業のもうけを示す営業損益が７０億円の赤字（前年同期は６１億円の黒字）に転落し、最終利益は同７９・５％減…

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