【箱根駅伝】慶応大、３０年ぶり箱根路へ熱い蔵王合宿…予選突破は「夢じゃない」

秋の駅伝シーズンをにらみ、学生ランナーたちは合宿地で黙々と走り込んでいる。各校それぞれの目標を見据え、全国各地の避暑地などで強化が進められる中、３０年ぶりの箱根駅伝予選会突破を狙い、チームの底上げを図る古豪慶大の蔵王合宿を訪ねた。（編集委員　近藤雄二）

高原の涼やかな風が吹き抜ける朝６時。慶大の選手たちが足並みをそろえ、トラックを回り始めた。標高約１１００メートルの山形・蔵王坊平高原。朝飯前とばかりに１２キロを軽快に走りきると、数時間後にはクロスカントリーコースで２０～２５キロを走破。合宿序盤のヤマ場を、チーム一丸で乗り切った。

箱根駅伝には「オリジナル ４フォー 」と呼ばれる大学がある。１９２０年の第１回大会に出場した、東京高等師範学校（現筑波大）、明大、早大、慶大の４校を指す。この中で、最も箱根駅伝から遠ざかっているのが慶大だ。９４年の第７０回大会を最後に、２９年間、予選会敗退が続く。

低迷の理由は大学の支援不足に尽きる。学校を挙げて強化を進めるチームが増える中、スポーツ推薦も大学の資金援助もなく、選手勧誘も強化もままならない。しかし、ないことを嘆いても何も始まらないと、創部１００周年の２０１７年、ＯＢＯＧを中心に「箱根駅伝プロジェクト」を始動。日体大、日清食品グループで主将として活躍した保科光作氏をヘッドコーチに招いた。

選手集め、医科学指導…
「最初は市民ランナーより意欲の低い仲良しクラブ。朝練もなく、寮はゴミだらけだった」と保科コーチ。まずは寮を片付け、２年目には全員での朝練習を開始。学生たちは毎月ミーティングを開き、強化について話し合うようになった。

選手集めでは、一貫教育校の神奈川・慶応高にコーチを派遣して高校から競技力向上を進めたり、全国の入部志望者に部員が受験指導をしたり。慶大スポーツ医学研究センターでの定期的な血液検査や、最大酸素摂取量の計測などもスタートした。保科コーチは「今の部員には自分で慶大を復活させようという思いがある。けがをしない取り組みなど、他大学より自覚できている部分もある」とチームの変化に目を細める。

予選会の成績も、１７年の２７位から２０、２１年は１９位まで浮上。前回は主力の故障や戦略ミスで２６位に沈んだが、保科コーチは「１９位のチームが５０としたら、今は８０まで上がった。上位６人はめどがついたので、その下を引き上げられれば、予選会突破の可能性は十分ある」と力を込める。

※全文はリンク先で

慶応大、３０年ぶり箱根路へ熱い蔵王合宿…予選突破は「夢じゃない」

【読売新聞】　秋の駅伝シーズンをにらみ、学生ランナーたちは合宿地で黙々と走り込んでいる。各校それぞれの目標を見据え、全国各地の避暑地などで強化が進められる中、３０年ぶりの箱根駅伝予選会突破を狙い、チームの底上げを図る古豪慶大の蔵王合

www.yomiuri.co.jp